ケーキやタケちゃん

彼女の中の人は、毎年バレンタインデーにとってもおいしいケーキを作ってくれます。で、今年はそのお返しに何をあげようかと思っていたのですが、たまにはいいとこ見せようと調子に乗って「んじゃ、今度は俺がシフォンケーキ作るよ」などと言ってしまったのです。

ケーキなんて粉混ぜて焼けばOKだろ?ぐらいにしか思っていなかった私は、ネットでレシピを調べて呆然。「できることかできないことかよく考えてから約束しろよ」と鼻でスパゲティを食べるような気持ちになりつつ、とりあえずいきなり本番は無謀なので、プロトタイプを作ってみることにしました。

普段料理はほとんどしないくせに、なぜか泡だて器とか計量カップとかは持っているのですが、それ以外の道具は皆無に等しいのでダイソーでそろえました。ボール3つ、ふるい、ゴムベラ、パレットナイフ、ハカリ、シフォン型(紙製)でしめて900円なり。こういうときに頼りになるダイソーマンセー!!材料まで込みで1500円ほどでそろいました。

というわけで、作業開始。まずはメレンゲつくりから。なになに?砂糖と卵白を泡だて器で角が立つまであわ立てる、とな。んなもん、ちょろいもんだぜ。

…30分後、

全然角なんかたたねぇよウワァァァン。腕はすでに疲労感でグダグダ。これ以上やったら絶対明日は筋肉痛だ。職業プログラマーな私にとって利き腕が使えなくなること、それすなわち死。このままでは会社にとって多大なる損害を招くことは明らかだ。これはまずい、非常にまずい。などという考察などまったく抜きで、もう体力の限界なので、急遽近所の電気屋ハンドミキサーを買いに走りました。汗だくでたどり着いた店内には1300円のハンドミキサーが…って在庫切れだって?とっさに店員を捕まえて「この展示品でいいからよこせ」と無理やり買ってきてしまいました。汗だくでハンドミキサーを買いあさる三十路男の図。家に帰ってさっそく使ってみたら、あっというまにメレンゲ完成!俺の苦労はなんだったんだ!ビバ!電化製品!

次は生地の作成。材料を入れていくのですが…え?卵黄こんなに入れていいの?え?砂糖こんなに入れんの?うわ?サラダ油こんなにいれちゃうの?と、混ぜれば混ぜるほど「こりゃまさにブタの素だなぁ」という気がしてきて、ケーキを食うのが怖くなってきました。「甘いものは別腹」などといいますが、どんなに食っても体内に蓄積しない別腹があればいいのになぁ、としみじみ。

お次はいよいよ焼きです。焼印を押せー!汚物は消毒だー!!レシピによると150℃で40分…って書いてありますが、うちにあるのは温度の調節が出来ないオーブントースターレンジ。こんなのでうまく焼けるのか?と思いつつ、これしかないので当たって砕けろです。10分後、なぜだか香ばしいかほりが…って焦げてる!煙出てる!ヤバイヤバイレンジヤバイ。

取り出したら表面がこんがり真っ黒な謎の物体が出てきました。が、カップから出してみると…おおっ意外とそれっぽいいい感じのケーキが!!ということで、こげた部分は包丁でバッサリとカットしたら、見た目にはかなりまともなケーキになりました。

で、あったかいうちに食ってみると…意外とイケる!とバクバク食っていたのですが、そのうちなんだか妙な油っぽさを感じるようになり、気持ち悪くなってきました…orz。どうも使ったサラダ油がかなり劣化してたみたいです。そういえばコレ、いつ買ったんだっけ?

何はともあれ、とりあえずまぁボチボチな出来にはなったので、来週の本番はもうちょっとまともになるかなぁ、などと甘く考えてます。覚悟しといてね。>某