サンダーバード (ややネタバレあり)

先日までNHK教育でやってた人形劇版のサンダーバードは、毎週かかさず全話拝見しました。子供向けな内容とはいえ、作りこまれたメカや設定の数々には、いい大人になった今でも大変感銘をうけました。

というわけで今日は、今放映されている映画版を見てきました。…個人的にはちょっといまいちな気がしました。昔のモチーフを使っているとはいえ、内容は完全にファミリー向けですね。いや、元が子供向け人形劇であることを考えるとその方向性は間違ってはいないでしょう。けど、せっかくの「サンダーバード」というモチーフをもてあましている感じがしました。

現代の技術力と映像力をもとに新解釈されたサンダーバードの世界観を作ったのに、それを生かしきれてない気がします。トレーシー島の設備や救助メカの数々はうまくアレンジしてあって「これはこれであり。カコイイ!」と思ったんですが、ストーリーのせいかそれがほとんど生きてこない。というのも、ストーリー自体がちょっと番外編っぽい流れなんですなぁ。どちらかというと

サンダーバード2 〜国際救助隊 危機一髪!〜」

みたいな感じ。もっとストレートに、国際救助隊が活躍するサンダーバードを見たかった気がします。ストーリーのノリも、なんとなく見ていて「スパイキッズ」という単語が頭の中をめぐりました、って僕、「スパイキッズ」は見てないのになんでだろう?邦画でいうなら「角川の夏休み映画」みたいなもんですね。「僕らの七日間戦争」そう!それそれ。そんな感じ。

配役は結構人形劇の感じが出てたと思います。ブレインズ、フッド、キラノ、そして一番のハマリ役がパーカー。見た目も性格も原作そのまんま。で、むちゃくちゃカッコイイ!!すごく良かったです。ああいうおっさんになりたいなぁ。あと個人的には…レディ・ペネロープ。イイ!すごくイイ!かなり萌え〜。原作の勇敢なお嬢様(声:黒柳徹子)とは全然違ってやんちゃなお嬢様って感じでしたが、それはそれでかなりいい感じでしたよ。パーカーとの絶妙なやりとりも最高。今回の映画で一番気に入ったのはこの2人のシーンでした。

ちなみに一カ所、見ていて「あれっ?もしかして?」と思ったシーンがあったんですが、今ネットで調べてみたら、やっぱりあれは見間違いではなくて旧作へのオマージュだったんですね。やるなあ。

ストーリーにやや不満はありましたが、娯楽作品としては充分楽しかったです。とはいえ、なんか続編の製作も検討されているみたいなので、今度はぜひとも「直球勝負」なサンダーバードにして欲しいなぁ、と思いました。