昨今のポータブル音楽プレイヤーに思う

ソニーが満を持して(?)HDDウォークマンを発売して、

http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20040701/sony1.htm

そこそこ話題になっているようですね。もっとも、シリコン音楽プレイヤーとかHDD音楽プレイヤってのはもともとPCの文化圏から発達したものだと思うのですが、こちらでのデファクトスタンダードであるMP3フォーマットではないわけで、予想通り、以前よりPC/MP3の世界にどっぷりな人たちからはどうも評判が悪いわけです。かくいう自分もすでにMP3の世界にどっぷりで、iPod&iTunesマンセーな人なので、「ATRAC3?イラネ」と切り捨ててしまう部類の人間なわけですが、考えてみるとそういうPC/MP3な環境で音楽を楽しんでいる人って実のところまだそんなに一般的ではなくて、今でもCD/MDのポータブルプレイヤ主体の人のほうが圧倒的に多いのかも?と思ってみたりするわけです。そういう人たちがこれから乗り換えるとしたら、実際自分のCDをHDDに落とし込めさえしてしまえば、MP3だろうとATRAC3だろうと関係ないわけです。つーわけで、ソニーとしてはハナから私のような人はこの商品のターゲットにしていないんだろうなー、と最近になってようやっと気付きました。

みたいなことを書いたところで、

http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20040702/dev075.htm

こういう話はこの辺ですでに言及されてしまっているのを発見してしまったりして、自分の考えの浅はかさを思い知るわけですが。てなわけで、上記記事には私ほぼ賛同なわけです。

実は私、ずっと以前はATRAC3ユーザだったのです。ソニーミュージッククリップ「MC-P10」

http://vcl.vaio.sony.co.jp/support/acc/mc-p10.html

のヘビーユーザーでした。当時はMMX Pentium 255MHzの貧弱なパワーとWindows 98の不安定さとダイアルアップネットワーク接続のわずらわしさに「使いにくい!めんどい!」とブーブーいいながらも、スタイリングのかっこよさにZokkon命(ラブ)で、それはそれはがんばって使っていたのですが、結局そのうち力尽きて使わなくなってしまったのです。

で、そういえば先日「XYZ」を買ったわけで、これもATRAC3+SonicStageな機器じゃないですか!!というわけで、SonicStageをインストールして久しぶりにATRAC3な世界を体験してみることにしました。サポートページからドライバをダウンロードしてくれば、今でもちゃんとSonicStageでMC-P10使えますヨ。ちょっと感動。マシンパワーは遥かに高くなってリッピングにもストレスはないし、XPならOSも安定してるし、常時接続だからネットワークも気にする必要ないし…時代が変わったことを痛感しましたよ。これなら確かに普通に使ってても無問題ですね。

せっかくだからオンラインミュージックストアというのも眺めてみたんですが…楽曲単位で帰るのは結構そそられます。とくに懐メロ。あー、CD買うほどではないけど聴きたい!という曲を見つけると食指が動きます。ただ、やっぱり一曲200円、アルバム2000円という料金体系は…もう少しがんばる余地あるんじゃないの?という気もします。特に後者。パッケージメディアと同じ値段じゃ、勝負にならんでしょ。

てなわけで試しに、以前CD買おうとおもったけどCCCDで買う気が失せた「♪わーたしさくらんぼー」の歌を買ってみました。210円ナリ。もともとSo-netユーザなのでSmash決済で簡単に変えました。そのままMC-P10やXYZに転送して再生もできました。「あー、やっぱりこういうのいいなぁ」って本気で思いました。

そういう意味で、iTunes Music Storeが始めるまでは、HDDウォークマンにも優位性はあると思います。少なくともハードからコンテンツビジネスまで用意出来ているのはこの会社のなせる業ですね。そこまで考えてるのは単純にエラいと思います。ただ、やっぱり今の私は「MP3マンセーiPod&iTunesサイコー」な人なので、今までの全てを捨ててまでATRAC3に移る気にはなれません。iTunesでもこういうこと出来ればなぁ、というのが本音なのです。結局は「日本でも早いとこiTunes Music Store始めてくださいお願いします」というところに帰着してしまうのでありました。